この季節、外の暑さや室内のクーラーの冷え、夜の寝苦しさや寝づらさ、そして眠りの浅さなどお身体にとって辛くなる季節でもあります。身体の辛さは全身の自律神経の乱れからくる自律神経症状として色々な問題に繋がりやすいものですが、特に訴えが多くなるのが肩こりを中心とした首や肩に派生する症状であります。
それは症状的に頭痛、目の疲れ、アゴの痛み、首の痛み、肩こり、背中のハリ、腕や指のシビレ、めまいなど肩こりを中心とした上半身の不定愁訴を訴えてくる人が多くなるところです。もちろん、普段からお身体のことに気をつけて行っていることが多いと思いますが、それでも身体の不調をなかなか改善出来ないときがあります。
特にこの季節の変わり目、こういった症状の訴えている方に多いのが「首の筋肉の緊張」が強いことです。いわゆる首の筋肉がガチガチな感じです。
しかしこれは無意識に行われているものです。みなさんが意識して首の筋肉に力を入れてガチガチに緊張させているわけではありません。外部の環境がそうさせているのです。気温の変化や睡眠の不足などが身体にとってストレスとなり、身体を守るための自律神経が乱れてしまい、緊張が続くことで交感神経優位状態となり、色々な問題となっているのです。
特に緊張がみられる首の筋肉は頭蓋骨の下と首の上部をつないでいる後頭下筋群。首を左右からテントのように張っている前側にある斜角筋。首の筋肉の動きに関与する胸鎖乳突筋。の3つが特に緊張しやすいです。この3つが緊張している人はほとんど首の問題を訴えていることが見受けられます。
この首の筋肉の緊張はご自身で緊張している判断が難しく、不調を訴えて来院されている方の首の筋肉を検査すると多くの方が緊張しておりそのことをお伝えしてもなかなか最初の時はピンとこないみたいで「?」と首をかしげてしまうことがありますが、段々と症状の改善とともに首の筋肉の緊張はわかりやすい物差しとなり、ご自身の身体の調子のバロメーターとなってわかりやすくなるみたいです。
この季節、身体の不調や肩こりを中心とした症状が気になる方はぜひ首周りの筋肉の緊張を理解してもらい、決して安静にすることは止めてください。緊張は安静にしてもあまり変わりはありません。むしろ、症状の改善を遅らせることが多くなりますので、しっかりと全身を刺激するように軽く運動をしたり、手技療法などで筋肉の緊張を緩めていくことをおススメします。