1年の中で1番寒くなるこの季節はしっかりと身体を温めてほしいものです。前回は「衣服」について書きましたが今回は「空間」になります。空間とはご自宅や部屋、勤務先などのご自身がいる場所を指します。この空間の室温を可能なら22~23度位で保つようにしてほしいのです。
暖かい空間に身体を置いておくことは色々な身体の機能を保つことや身体の回復力を高めることに大切です。単純に寒い空間にいるより暖かい空間にいるだけでも身体は楽です。身体が楽であれば首や肩、腰にとっても楽であり、寒さや冷えを感じるだけでも痛みを感じるようになりますので、寒い空間にいるだけで充分身体は痛みを感じますし、回復力も鈍くなってしまいます。
理想を言えば北海道の暖房のイメージです。北海道ではしっかり部屋を24時間暖房で温めているので、家にいる時は冬でもTシャツ短パンで冷たいビールを飲むと聞きます。もちろん冬の厳しい寒さを乗り切るために建物の設計から違うのはしょうがないことですが、可能なら私達も暖かい空間を作りそこで過ごすべきなのです。
この話になるとやはり言われるのが「光熱費が高くなる」という意見です。確かにエアコンや暖房の為に月で1~2万円位光熱費が上がり家計に響くかもしれません。しかし光熱費を気にして身体の健康を損なってしまうのももったいない話です。暖かい空間にいることで身体が楽であればそれ位の光熱費も充分ペイできるものと思います。
また「寒ければ長くお風呂に入って身体を温めればいい」とおっしゃる方もいらっしゃいます。もちろん入浴の効能は理解します。お風呂で身体を温めることもいいですが、それ以上に部屋を温めてほしいものです。単純に言えばお風呂にいる時間よりも部屋にいる時間の方が圧倒的に長いですから、その時間をしっかりと暖かくしてほしいものです。
「服を着ていればいい」とおっしゃる人もいます。少し矛盾するかもしれませんが、寒い外や暖かくできない空間であればしっかりと切ることは防寒の意味で大事ですが、暖かくできる空間であればしっかりと温めてその中で薄着でもいいのです。
中には「寒い部屋の中で布団にくるまっていれば寒くはない」という人もいらっしゃいます。寒い時の布団の中は暖かくて、布団の中から出るのは億劫になってしまいその中に居たくなるのはわかります。しかし布団の中にいるのも横になったりしていれば今度は自律神経に影響が出ます。横になる時間が長かったり、寝たり起きたりを繰り返すと自律神経が乱れやすくなり体調にも影響しやすくなります。
昭和の昔の時代と違い、身体を温める方法が重ね着したり、お風呂に入ったり、布団にくるまったりすることしかなかった時代ならいざ知らず、今は暖房機器がしっかりしていますからご自宅の部屋や空間をしっかり温めてその中で長い時間を過ごして身体を楽な状態にしてほしいものです。