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トップ > コラム記事一覧 > 腰の痛み > 腰痛の原因~椎間板の構造と機能~

腰痛の原因~椎間板の構造と機能~

 腰痛は世の中で、一番多い悩みと言っても過言ではありません。腰痛のお悩みで、仕事に身が入らなくなったり、生活も困難になったりすることがあります。腰痛を改善するためには、そして、腰痛にならないようにするためには腰痛を知ることが大事になります。そして、腰痛を知るうえで欠かせないのは「椎間板」になります。

 椎間板とは骨と骨の間にる軟骨組織であります。前側に厚みをもつ、楔状の形をしています。上下にフタのように付いている「終板」、外周をとりまく丈夫な「線維輪」、中にゼリー状の「髄核」これらの3つで構成されているものであり、そしてこの椎間板は身体にかかる圧力を受け止めるクッションとして働きます。ほとんどは「水分」で構成されており、立っている状態では上半身の体重を縦方向の圧力が受け止めています。暑さは最大で「2cm」にも及びます。この厚みがあるからこそ、上半身の体重を支えることができるのです。

 余談ですが、日中において上半身の体重にさらされ、この椎間板を潰していきます。この押し出しにより、背骨の間にある椎間板が潰され、一個一個の椎間板から水分が染み出てしまい厚さを保つことができず、夕方になると身長が縮んでいきます。これが「朝より夕方の方が身長が低くなる」ことの理由になります。そして、ちなみにその押し潰された椎間板」も夜に人間は横になって寝ることで縦方向の重力がかからず、周囲の筋緊張による圧力が椎間板に水分を戻すことになり、厚さ、水分を取り戻し、背骨のクッションとしての機能を回復して、朝には元の厚さに戻っています。

 しかし、腰痛の問題になるのがこの水分の染み出しが、年齢と共に起こる「退行変性」と呼ばれる現象が起こります。椎間板は10代後半より内部の水分が減少を始め、厚みをなくすことになり(椎間板内の髄核の水分が少なくなります。)クッションとしての作用が減り始めます。椎間板で支えられていた機能が少しずつ減少していけば、他の組織に負担がかかります。腰を支えている筋肉や靭帯、関節など腰を取り巻く組織が段々と問題になっていきます。

 椎間板でいうと、よく聞くのが「椎間板ヘルニア」と呼ばれるものです。退行変性により、水分やクッション性を失っている椎間板は「突出」と呼ばれる椎間板自体が膨らんでしまう状態や、「脱出」と呼ばれる椎間板内の中身を飛び出させてしまうことが起こり、後方の神経に触れることで、痛みやしびれを起こしてしまうのです。ちなみに「ヘルニア」とはドイツ語で「飛び出す」という意味です。ですから「椎間板ヘルニア」は「椎間板が飛び出す」ということになります。

 また、関節で言えば、椎間板の退行変性が腰椎の後方にある関節「椎間関節」と呼ばれるものに、荷重をかけ厚みを保てなくなり、扁平化していきます。それが関節の隙間が狭くなったり、歪みが生じさせます。「変形性関節症」というものの原因と考えられています。

 そして、筋肉や靭帯にも負荷をかけ続けることで、疲労や変性を起こし、腰痛の一因にもなっていきます。これらの理由もあり、腰痛の疾患には椎間板は深く関与し、退行変性は腰痛の要因に繋がります。つまり、腰痛にならないようにするためには、「椎間板への負担を減らし、退行変性を遅らせる」ことが重要なことになってきます。

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