多くの方が「座る=身体を休めている」と思われていますが、座ることは身体を楽にしていません。
「疲れたから座ろうか?」日常でよく出てくる会話です。長く歩いたのか、立ち続けたのかはわかりませんがこの言葉は細かくみると「『脚が』疲れたから座ろうか」になります。
立っていたり、歩いていたりすれば重力から体重を支えているため脚の筋肉が疲れます。そしてその脚の疲れを和らげるために「座る」ことをしていだけなのです。
座って楽なのは「脚」だけです。「腰」には逆に負担をかけている事実があります。よく言われている数字で「座ることで腰には普段の2倍近い負荷がかかっている」とあります。
腰を支えている力は腰部の「椎間板」や「筋肉」などがありますが「2倍」位かかっても大したことはありません。それくらいしっかり支えられますが、しかし、その負担がチリも積もれば・・少しずつ負担になります。違和感や痛みが出始めてから「座っていると腰が痛くなる」と疑問に思う方が多いのです。
「立つ」→「脚に負担」をかけます。そして、脚が疲れてくると「座る」ことをします。
「座る」→「首肩、腰に負担」をかけます。そして、首肩、腰が疲れてくるので「寝る」ことをします。
「寝る」→「身体の動きが無くなる」のを感じます。そして、「立つ」ことをします。
人間はこのサイクルを繰り返して、生活をしています。座ることが身体を休めていることとは違うことを認識してもらい、座ることに気を付けてほしいのです。
江東区亀戸にある当整体院が行っているのは「座り方教室」であって「座り『姿勢』教室」ではありません。お客様に「座り方」でよく聞かれるのは「どういう姿勢がいいの?」であります。
どうしても「姿勢」重視になりがちなのは日本人だからでしょうか。それに「姿勢がいい」から問題にならないかというとそうではありません。
正しい姿勢も続けていれば疲れてしまいます。良い姿勢さえしていればそれで全てが済むわけでもありません。もちろん、悪い姿勢は論外です。
姿勢は大事ですが、あくまで「座り方」の一つのポイントに過ぎません。では何故「姿勢」だけではいけないのかというと、それは人間が「同じ形でいることが嫌い」だからです。警備員みたいに「立ち」続けるのは身体にとってキツイものです。軽く歩いたり、動いている方が楽です。
寝ている時も寝返りをします。それは同じ個所に重力がかかり続けるとその組織に負担がかかります。同じ姿勢でいるのが辛いのです。よく自力で寝返りを行えない方に介助の方が「寝返り」を手伝います。それはやはり組織の負担がかかるのを防ぐためです。
座るだけでも腰に小さい負担をかけ続けてしまいます。それが負担のかかる座り方ならば尚更です。座り仕事で腰痛が気になる方はぜひご相談ください。