10月も真ん中を過ぎると段々と寒くなってきますが、今年は例年以上に雨の日が多く、11月位の気温が先取りされたように(いらない先取りですが)寒さを感じます。当然寒さが強くなってくれば首肩や膝腰の痛みを訴える方は増えてきやすいので、より油断しないようにしてほしいものです。
人間は寒さや冷えに弱いものです。体温は36度後半で保たれており、単純に外気温が30度の時に36度を維持するものと、10度の時に36度を維持するのでは体内が使うエネルギーも変わってきてしまい、身体の体温を保つだけでも大変な作業を身体は行っています。
しかし、私たちはその大変さを感じ取ることはありません。いわゆる身体の自律神経というものが働き、私たちの意思とは関係なく体温を調整するようにできているので、気になることもなく日々過ごしています。
寒い時には身体は熱を生み出すために、絶えず身体を縮みこませて筋肉に力を入れ全身で緊張興奮状態になっています。イメージ的にはグッと力を入れてスーパーサイヤ人になろうかとしている感じです(笑)
そのような状態では筋肉や関節には力が入っているので、動きも固く、無理をすれば損傷しやすくもなってしまうものです。また、最近よく聞かれる「ヒートショック」現象も緊張状態で縮みこんでいる血管が寒暖差の状態に置かれると血管から出血してしまうものであり、年配の方とかはよく言われるものであります。
寒い時に緊張興奮状態になるのは仕方のないことでもあります。それをしないと身体は寒い冬を過ごすことができなくなってしまうからです。「いつものつもりで同じことをしていたけど、首肩が痛くなった」「何もしていないのに腰が痛い」など、これからの季節普通に起こってくることです。だからこそ、これからの季節は暖かい春や暑かった夏のことを忘れて、少し違うモードで過ごしてほしいです。
春夏に行っていたことの1.5倍、いや2倍くらい気を付けて行ってほしいです。特に気をつけてほしいのが「行動の始め」になります。何かを始める時には時間や準備をしっかりとってほしいです。
よく聞かれる話ですが、夏に朝ジョギングを始めた人が「朝に身体を動かすのが心地よい」からと言って、その習慣を秋や冬にも続けようとしますが、しかし早朝の気温がかなり寒くなっていることを忘れて、いつもの通り走りに行って、ケガをしたり、中にはそおまま倒れてしまい救急車に運ばれたりしてしまうことです。
人間は寒さや冷えに弱いものです。身体もそのために変化しています。しかし、それに気づかず過ごすとケガや病気を起こしやすくなります。少し切り替えて、時間や準備をしっかりかけてこの寒さを乗り切ってほしいです。