この季節は引っ越しが多くなる季節です。新生活や異動、転勤など新しい環境に移る人移らざるをえない人など多くの人が移動をするために引っ越しをします。そしてその引っ越しのために多くの人が腰を痛めたり、ぎっくり腰になっってしまいます。
「荷物を持ち上げようとしたときに腰がグギッとなった」「タンスを持っていたら段々と腰が痛くなり、力が入りづらくなった」「床で仕分けの作業をしていたら、立てなくなった」など引っ越しという作業の中で様々な要因が腰に負荷を与え多くの人を困らせてしまいます。
ある程度の力作業になれば腰に負担がかかるのは避けられません。しかし、少しでも腰に負担の少ないように作業をすることで腰が痛くなりづらくなるようにはできます。それが「ニーダウン」です。
「ニーダウン」とは「片膝をつくこと」です。アメリカンフットボールを知っている方ならば聞いたことがあると思います。キックオフやパントが自陣エンドゾーンに蹴りこまれたときにキャッチした後、片膝をついてタッチパックをすることです。(またQBもニーダウンしますが、アメフト用語講座ではないので省きます)とにかく片膝をつくということを引っ越しの際に行ってほしいのです。
引っ越しの際にはついつい作業を屈んだりしゃがんだりとして行うものです。屈むことやしゃがむことは体重の何倍も負荷を腰に掛けているものなのです。もちろんご自身の体調が良い状態ならば屈んだりしゃがんだりしたところで、それくらいならば腰も充分に支えることができます。
しかし引っ越しの作業をしているときは何日も何週間も作業を重ねていて疲労が強く出ている状態です。作業中には「疲れた~」なんて言っている暇がありませんから、そんなことは無視しながら作業を進めます。本来なら支えられる腰の力も疲労が出ていては充分に力を発揮できません。そんな時に屈んで作業をしたり、荷物を持てば腰は痛くなってしまいます。
だからこそ、色々な作業の時に「ニーダウン」をしてほしいのです。ニーダウンをしていれば屈んだりしゃがんだりすることを防ぐこともできますし、荷物を持ち上げたり降ろしたりする時にも腰への負荷が減らすことになります。またニーダウンには脚を前後に開くこともするので、これも腰への負担を軽減させます。
いきなりでは慣れないかもしれませんが、引っ越しの際には可能な限り「ニーダウン」を意識して行ってほしいです。
痛くなったのを治すよりは痛くならないようにするのが一番です。腰が痛くなった人、ぎっくり腰になった人は引っ越しの作業にとっては邪魔になってしまいます。手伝おうと思っても「イタタタ・・」と言って動けませんし、周りの人も気を遣ってしまい、全く戦力になりません。腰に気を付けて無事新しい生活をスタートさせましょう。