腰痛にならないために普段から避けたほうがいい座り方の一つに「長時間座らない」ということがあります。単純なことのように思えるかもしれませんが、意外にできていないことが多く、まだ意識があまりできていないことも多いみたいです。
お客様からよく「長時間座っていると腰が痛くなる」というお悩みを伺います。しかし、当院としてお答えするときも「長時間座っていると腰は痛くなる」とお答えしています。
お客様「長時間座っていたら腰が痛くなるんです」
当院 「長時間座っていたら腰は痛くなるんです」
言葉にするとほとんど差がありません。同じことを言っているように聞こえるでしょうがお客様の言う「長時間座っていると腰が痛くなる」という言葉の裏には「長時間座っていて腰が痛くなるのはおかしい。腰が良くないのではないか?」という腰に対しての疑問だと思います。もちろん腰が悪いのはあるのでしょうが、その前提をしっかり理解しなければ何度でも腰は痛くなってしまいます。
「長時間座っていると腰は痛くなる」とお答えした当院の思いは「長時間座っていると腰には負担が強くかかっているので痛くなるんですよ。ただでさえ、座るという行為だけでも立っているときよりも1.5倍から2倍の負荷がかかっているので、それを長時間行うということは真綿で首を絞めるようにジワリジワリと腰にダメージを与えているだけなので、腰は痛くなって当然ですよ」という意味になります。
同じような言葉の使い方であってもそこにある意味で捉え方が違ってくるのです。
最近、長時間座ることの身体への危険性のデータもたくさん出てきております。長時間座ることの健康の悪化、また寿命に関するものまで色々身体に及ぼす影響は少しずつ蓄積していっています。
とにかく長時間座るのを止めましょう。長時間座っていてメリットは何一つありません。長時間座ると腰が痛くなるのでしょうが、それは長時間座っているから腰が痛くなるのです。
しかし今の社会の働き方では長時間座ることが避けられない状況です。仕事が終わらないほど忙殺され、会議の時間や回数が長く、気づいたらこんな時間ということも多いし、3連休には必ず休日出勤が1日入ってしまうなど働き方改革どころか働き方改悪のようになってしまっています。
会社に拘束され働く時間も長く、仕事や作業が増えれば座る時間も増え、腰は痛くなってしまうのは充分理解できます。腰が痛くなるのはつらいことです。そのために単純なことかもしれませんが「みなし長時間座ることは一つもメリットが無い」というのを理解してほしい所です。