「寝る前に歯みがきしましょう」ということを今さら言う必要はありません。当たり前のことであり、歯を磨かないで寝る人はいないと言っても言い過ぎではないでしょう。さらに言えば一旦布団に入っても「歯を磨くのを忘れた!」と思い出せば起きて歯を磨いて寝ることも多いでしょう。歯を磨かないで寝ることは無いと言ってもいいくらいです。
これは日本の歯科医の方々が昔からしっかりと啓蒙活動を続けてきた成果であり、子供のころから歯磨きをすることが習慣化したおかげです。そうなるとのカイロプラクティックの仕事をしている私としては、歯科医の方が寝る前に歯みがきを推奨するならば、「寝る前にストレッチしてましょう」とお伝えしています。一旦布団に入って寝ようとしても、起きてストレッチしてからでないと寝れないくらいになってほしいです。
特に「お尻、太ももの裏、ふくらはぎ」の3点は行うようにしてほしいです。この3点は足が吊るなどのふくらはぎの痛みや膝や股関節の痛みなどに関与しやすい筋肉なので重点的に行ってほしいです。
筋肉というのは基本的に怠け者と考えていいです。1日よく歩いたり活動したりすると筋肉というのは「緊張短縮」を起こします。縮みこんで固まるのです。また1日座りっぱなしで仕事してたり、あまり外に出ないでいたりしても緊張短縮を起こします。要は動かし過ぎても動かさな過ぎても筋肉は緊張短縮を起こして縮みこんで固まってしまうのです。
若い時なら縮みこんで固まっていても次の日はまた動かすことができます。若い時はそれだけ弾力性が存在しますので気にすることはありませんでした。しかし段々と年齢を重ねてくるとこの縮みこんで固まっている筋肉が悪さを始めます。
「風呂入ればいい」「疲れたから早く寝れば回復する」と思う人もいらっしゃいますが、残念ながらお風呂や睡眠だけではこの緊張短縮はなかなかとれないのです。
特に筋肉の中でも大きい部位の脚の筋肉の緊張短縮が続くと、脚が吊ったり、階段の上り下りで膝が痛くなったり、座っているとお尻が痛くなったりしてしまうのです。
緊張短縮した筋肉は手入れをしないとなかなか緩んできません。「足が吊る」「階段の上る時に膝が痛い、降りる時に膝が痛い」などをおっしゃる方のほとんどにお尻や太ももの裏、ふくらはぎの緊張短縮がみられます。
カイロプラクティックの手技で筋肉の緊張短縮を緩めることと同時にご自身でも寝る前にストレッチをしてもらうようにお願いします。それこそ「寝る前に歯みがきと脚のストレッチをしてから寝ましょう」とお伝えして予防に努めてもらうことはとても大切です。
歯みがきと同じようにストレッチが習慣化してもらうと嬉しいです。