日常で肩こりや腰の悩みを抱えていても「全然痛くないよ」「痛くないから大丈夫」などおっしゃる方は非常に多いものです。人間にとって痛みは嫌なものですからどうしても「痛い」というものを基準に考えてしまう気持ちは充分に理解できます。しかし「痛み」は人間にとって危険を知らせる信号でもありますが、かなりギリギリな状況に陥っている可能性もあります。
「痛い」か「痛くない」かで判断するのは怖い時があります。痛みを基準にするのは止めていきましょう。
多くのお客様を施術させてもらってきたのでわかることですが「これから痛くなる身体」という時があります。「痛みを抱えているが我慢している状態」「このまま放っておけば痛くなる可能性がある」というものは施術を行うと見えてきます。それでも「これ痛いですか?」と尋ねてみても「痛くない」「大丈夫」と答えが返ってくることがほとんどです。中には「何か悪いの?」とさも気にしていない人も少なくありません。
人間はどこか悪いから必ず痛くなるというものでもありません。「サイレントキラー」という言葉もあります。よく言われる内臓や血管の問題は自覚が少ないので実際の健康診断などで「数値化」して問題を認識してもらうことが多いですが、特に首肩や腰などの筋骨格系の問題はなかなか数値化やビジュアル化することが難しくわかりづらいことが多いのです。
しかし間違いなく「これから痛くなる身体」という状態はあります。人間は「疲労(コリや張り感)」⇒「違和感(動きの悪さ)」⇒「軽い痛み(あれ?ちょっと気になる)」⇒「疲労(身体が重い、だるい)」⇒「違和感(何か気になる)」⇒「軽い痛み(寝りや治る)」⇒「疲労(まぁこんなもんでしょ?)」・・ある日「突然の痛み(イテテ)」がほとんどです。
身体は偉大な自然の回復する力があるので、疲労や違和感、また軽い痛みなら勝手に回復をしてくれます。しかし、それも年齢を重ねるにつれて段々と回復は遅くなっていきます。頭の中で昔の記憶で「これくらいなら・・大丈夫」と思っていることでもそれが成功体験のようになってしまうととても危険です。昔出来たことが出来なくなるのも人間だからです。
10代や20代ならば放っておいても良かったことでも、年齢を重ねれば悪化しているのが当然なのです。人間が痛みに気づくのはかなり遅いものです。痛みを基準に考えて「痛くないから大丈夫」や「痛くなってから治す」のではなく、痛くならないようにしていかないと、逆に身体にとっては負担になってしまうことがあります。
ぜひ痛くならないように身体をしていきましょう。