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トップ > コラム記事一覧 > 身体の話。 > 備えあれば憂い「少」なし。

備えあれば憂い「少」なし。

 備えあれば憂いなし。あらゆる問題に対して備えをしっかりすることで心配や不安をなくすことができることわざがあります。これは色々なところで使えることであります。最近起こる災害に対しても自宅でしっかり備えをすることで起こりうる問題に対して未然に防ぐということです。

 これは身体の問題にも充分言えることです。身体の問題に対して備えることで起こりうる問題の不安を無くすことができます。身体の問題の治癒が進む方とそうでない方の違いの多くはこの備えができるかどうかと言っても良いくらいです。

 痛くなったり問題が起こった身体に関して簡単に問題が片付くことはありません。何の問題でも片づけられるような特効薬や魔法を求めてしまう気持ちも充分理解できますが、そんな便利なものはこの世のどこにも存在しません。もしもそのようなことが起こることがあればそれはやはり充分に備えをしている人だけです。普段から何もしていないのに都合の良い結果を求めていては何も変わらないばかりか、どんどんと悪くなったり悪循環が起こるのが関の山です。

 では備えとは何でしょうか。ただ単に備蓄するということではないでしょう、貯えればいいというわけではありません。備えとは「敵を知る」ことです。自分にとっての敵は何なのか?その敵の問題は何なのか?を知ることなのです。ただ単に問題に対して身構えていて耐えるだけでは意味がありません。敵が何なのか?何故それが起こるのか?原因と問題をしっかり理解することが大事になります。

 敵が何かも知らなくて、問題が起きた時に慌てて治すようなことをしていては何の解決にもなりません。場当たり的な対処に終始することは一時は良いかもしれませんが、毎回同じ結果が得られるわけではありません。

 もちろん「備えあれば憂いなし」とは言いますが、それも万能ではありません。憂いなしというよりは憂い「少」なしとも考えます。それでも100悪くなることを50で済ますことが出来れば回復は早いものです。問題が起きたり痛くなってから何かを行うより、問題が起きる前に予防することや問題に対して負担を少なくすることで問題解決のスピードも早めてくれます。

 当院の理念に「予防に勝る治療無し」ということを掲げていますが、これは「備えあれば憂いなし」と一緒であり、違う言い方ならば「転ばぬ先の杖」でもあり、とても大切なことと考えています。

 備えあればは、日常起こりうるあらゆる問題に対して大事なことです。現代は色々なことが便利になり、何でも解決できることが増えていますが、それでも備えることでより大きな問題にならず日々を過ごせます。

 ぜひ、色々なことで「備えあれば憂い少なし」を実践してほしいものです。

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