長年の肩こりや首の痛み、繰り返すぎっくり腰や脚の付け根の痛みなどでお悩みの方がいらっしゃいます。他にもお身体の痛みや悩みはたくさんあり、問題を抱えている方は多いものです。人間にとって痛みはやはり嫌なものですから痛みだけを何とかしたいと考え、一時的な対応で何とかしたい、または薬や注射で抑えられればいいと考えるのは自然なことであります。痛みさえなければ楽なものであり、そのことを選択するのは決して間違いではないと思います。
しかし、本当にそれだけでいいのでしょうか。できるならば一時的な対処だけではなく、身体を良好な状態に持っていく方が時間はかかるかもしれませんが、根本的な問題から改善していく方が良いものです。カイロプラクティックの施術は身体の自然治癒力を高めていくものであります。カウンセリングでお客様の話をじっくり伺ったり、施術を通して全身の筋肉を緩めたり、背骨や骨盤を調整したりすることで、改善を図りますが、自然治癒力を発揮して長く良好な状態を目指すために痛みや悩みの「現在・過去・未来」を考えていくことは大事になります。
まずは「現在」です。たとえば首の痛みで考えると、何による痛みが起こっているのかをみます。寝違えやまたは不意に捻ったりして、内部の靭帯や組織などが損傷し、炎症反応を起こしている痛みなのか、また首の周囲の筋肉が疲労を起こし、過緊張による痛みなのか、また首の痛みが他の場所からによる関連痛なのかなどを判断しなければなりません。そのために、レントゲンを撮ったり、診察を受けたりするものです。炎症を起こしている場合ならば、アイシングして安静にしていくことが優先されますし、また筋肉の緊張ならば、マッサージやお風呂に入って血流を促してあげれば痛みは低減していきます。また痛みが強い場合には痛み止めの薬や注射を処方してもらうことも選択に入っていきます。
起こっている痛みに対し、適切に対応してあげれば痛みは改善します。確かにこれでも問題が無いですし、多くは解決できるかもしれません。しかし、この痛みが回数を重ねたり、または長期にわたって起こる事で問題が複雑になります。以前の記憶がありますから、「前と同じいたみだから、こうしておけばいい」ということで、問題を対処しようとしますが、最初の内は効果があっても段々と薄れていき「以前はこれで良くなったんだけどな~」と思っていると今度は薬を強いものに変えてみたり、マッサージを強く行ったりしてしまいます。そうなると「もっともっと強いものを・・・」と望んでいくことで悪循環の始まりになってしまうことがあります。
いらっしゃるお客様の中には「前はこんなことなかったのに」「何もしていない」とおっしゃる方が多いのですが、やはり現在の問題しか考えていない時があります。確かにそれが一番ですが、それだけでは先がありません。ですから、そこでその「現在」の痛みを考えながら、その痛みの「過去」と「未来」をみつめてあげてこそ、根本的な改善になるのです。
身体を根本から改善していく為に~痛みの現在・過去・未来を考える【2】~