「体重が重いと膝に悪いんでしょ」「太っているから腰が痛くなるんでしょ」とよく聞かれることがあります。確かに体重が重かったり、太っているとそれだけ腰や膝に負担がかかりそうなイメージがわくのは理解できます。
テレビや雑誌などでも「体重が重いと膝や腰に負担がかかります」とうたっていることがありますが、これはほとんど当てはまらないと思っていただいて構いません。
体重が50kgの人と体重が100kgの人がいらっしゃれば、体重が2倍も違うとその分だけ体重が100kgの方には腰や膝に2倍の負荷がかかりその分だけ痛くなると思うのかもしれませんが人間の身体はそんなに弱くできていません。
例えば腰にある椎間板という軟骨は健康な成人男性ならば最大で600kg、女性でも500kg近くの負荷に耐えられるように出来ています(もちろん年齢と共に支えられる負荷は減ります)しかし世界最高体重の方でも支えられる位丈夫に作られていますので問題になることはないのです。
また筋肉にも体重がかかりますが、体重が50kgの人と体重が100kgの人ではその身体を支えるためについている筋肉量も違います。
体重が50kgの人には50kgの人間を支えられるだけの筋肉量が身体につき、体重が100kgの人には100kgの人を支えられる筋肉量が適切につきます。その体重に相応する筋肉量が勝手につくのです。これは抗重力といって自然に決まるのです。
最近話題の宇宙を想像してもらえればわかりやすいかもしれません。宇宙は無重力ですからどんな人間でも筋力が低下します。そこで宇宙飛行士の船内活動の数時間は筋力トレーニングに励むそうです。
地上では普通に生活していれば抗重力の力により、その人に合った体重を支える筋力がつくのですが、無重力ではそうはいきません。それだけ重力によってその体重を支えるのに必要な筋肉は自然とつくのです。
膝や腰の多くを支える軟骨や筋肉は自分自身の体重を支えるのに充分な量は自然と身についています。もしも体重に関係があるならば女性のやせている方は腰や膝が痛くなることが少ないと言えますがそんなことはありません。痩せている方でも当然膝や腰が痛い方は多いのです。
体重が重いから腰や膝に悪いということは無いのです。
腰や膝が痛くなる人の多くは体重ではなく、腰や膝に対する痛みの多くは日常の負担や疲労の蓄積をそのままそのまま放っておくことで痛くなるのです。特に筋肉が疲労してくると膝や腰の痛みは強く感じます。ですから膝や腰の痛みの多くは身体のケアが出来ていないことが多いのです。
「体重が重いから膝や腰が悪い」と諦める必要はありません。気になることがあれば江東区亀戸の藤かめいど整体院までぜひご相談ください。