これから段々と寒くなってまいります。気温も下がり、湿度も低下し、様々な問題が身体に起こるようにもなってくることで肩こり、腰痛、膝の痛みなど寒さにより感じやすくなるものであります。
冬の身体はやはり色々問題を起こします。それはなぜかというと、人間の身体は「寒さ」や「冷え」に弱いのです。それは今に始まったことではなく、人間の歴史がそうなのですが、常に「寒さ」や「冷え」と闘ってきたのです。寒さや冷えからいかに身を守るか、いかに身体の熱を保つかそれをするために、衣服や住居、そして、火や暖房など様々な熱を生み出すものまた熱を逃がさないものを作り、身体の体温を保つようにしてきているのです。
寒さや冷えはそれだけ人間にとって敵なのです。身体の平熱は36度前後に保たれています。そして、身体に異常が起こると血液を生成し、熱を全身に与え身体の体温を上げて、白血球などの抗体が活動しやすいようにして、問題を処理しようとします。人間の体温は2~3度ならば上がっても何とか生命を維持できますが、1度下がるとすぐに問題を起こしてしまいます。
冷えることによって、細胞の活動に支障を来たします。身体を構成する細胞が活動を低下させればたちどころに各種の身体は問題を起こします。また、そこまではいかなくても寒さや冷えは身体を緊張させます。
寒さや冷えを感じる身体は筋肉や血管を縮みこませ、無意識に力が入れるようになっていくことで、自律神経を刺激し、交感神経優位状態に陥ります。自律神経は身体全体を調整している神経ですから、緊張を起こして交感神経憂状態になるだけでも肩凝りや腰痛などの問題には繋がっていきます。
そのような状態に陥らないためにはやはり単純でしょうが「身体の熱を逃がさない」ことが大事になります。部屋の室温を保つ。衣服をしっかり着る。暖かい食べ物を食べる。などなどごくごく当たり前のことですが、大切です。
よく言われるのは「東京は寒い」と北海道出身の方がおっしゃります。外は雪もたくさん降る北海道では暖房を積極的に使用し、家の中や部屋の中では暖かく過ごせます。しかし、東京では外気温が入りやすく、暖房があまりしっかりしていないため「寒い」ことをおっしゃります。少し大変かもしれませんが、家や部屋の中では「暑い」位でもよいかもしれません。暖房をしっかり効かせて、室温を保ち、暖かい状態を保つようにしてもらいたいものです。
また衣服に関しても、もう少し着こんだり、今では暖かい機能の良いインナーが増えていますから重ね着をしたりすることもよいでしょう。足元が冷える場合、靴下だって2枚、3枚重ねても問題ないですし、レッグウォーマーやタイツなども履くのも大事です。最近では高機能のインナー製品もありますし、ババシャツ重ね着や腹巻だってかまいません。
その空間や衣服などをしっかり変えることで、体温を保ち、逃がさないようにすることは大切です。それだけでも身体への負担を減らし、ご自身でもっている自己治癒能力を高めることができます。身体を寒さや冷えから守っていきましょう。