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トップ > コラム記事一覧 > 腰の痛み > 中腰が何故腰に悪いのか?

中腰が何故腰に悪いのか?

「中腰は腰に悪いよ」
「中腰で物を持つなよ」
「中腰になるなよ」

 などなど「中腰」が腰に悪いということは多くの人が知っており、荷物を運ぶ時や作業をする時、どこからともなくこの言葉は聞こえてきます。そしてそれを聞いている本人も当然中腰にならないように気を付けている方が多いものです。

 それだけ腰に悪いとされている「中腰」は何で悪いのでしょうか?

 そもそも中腰とは何でしょうか?たぶん言葉の定義としては存在しないと思いますが、平たく言えば「立っているときに腰を屈めた状態」または「腰から上を前側に倒して30度~60度位まで倒している状態」でしょうか。

 腰を90度または垂直に倒した状態では中腰とは言いませんので「腰を立っているときから垂直に倒したまでの中間の状態」それが「中腰」かと考えられます。

 日常生活ではこの「中腰」はよく見かけます。「朝、顔を洗う時」「掃除機をかけている時」「何か荷物を運ぶ時」「テーブルの上で作業をしている時」などなど当たり前のように中腰をしているものです。だからこそ中腰には気を付けるということが生まれたのかもしれません。

 中腰が何故腰にとって悪いものは腰の生理学や機能解剖学を知ると理解しやすいものです。それは腰にとって上体を支えるのに一番大事な「椎間板」というものが重要になるからです。

 この椎間板は軟骨であり水分が90%以上のゴムのようなものであります。背骨の骨と骨の間に全てあり、支える力と動く力の両方に対応しているとても大事な組織です。

 腰にある椎間板は全部で5つあり、腰の骨5つと5つの椎間板が上体を支えています。特徴的なのはその5つの腰椎が前側に少し弓なりにカーブをしているところであり、このカーブが大事な支える力になるのです。

一般男性で正常な椎間板ならば一番下にある椎間板で500kg~600kg位の物を支える力があると言われます。しかし、この中腰という状態がこの椎間板を潰すような動きになるのです。

 椎間板は厚みがあるほど支える力が強いのですが、この中腰が椎間板を押し潰すような形になるので、本来支えられる力も少なくなったり、皆さんが知っている「椎間板ヘルニア」を作る動きになるのです。

 体重が60kgの人間でも中腰になれば腰にかかる力は約200kg近くになると言われています。200kg位ならば充分に支えられる範囲ですが、これが一日何度も起こり、何年と何十年と続けて行えば支える力も減っていくのです。

 つい無意識に中腰になってしまえばあっという間に腰の痛みやぎっくり腰、下手をすれば椎間板ヘルニアは簡単になってしまうものです。

 中腰は腰に悪いものです。可能な限り避けるようにしていきましょう。気になることがあれば江東区亀戸にある当整体院までご相談ください。

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